救いの手を待っているから、 いつまでたっても救われない。 だけど信じるものは救われる。 だから自分を信じて、這い上がれ。

願う場所に辿り着けないのは、 為すべきことをまだ成していないから。 「なんでだろう？」なんて、 気付いていないふりをしたって駄目。 そのことは自分が一番、 わかっているはず。

執着するものを間違えない。 一番、守りたいものは何なのか。 貫き通したい意志は。 新しい一歩を踏み出す前にもう一度、 確かめる。 それからでも遅くはない。

直感をごまかさない。 頭の、身体の、 こころの真芯を突き抜けたその感覚は、 全身全霊が導き出した方程式の解。 たとえ認めたくないものであったとしても、 いったん受け止めてから歩みを進める。 答えの向こう側へ。

いつか、すべては遺書になる。 何もかもを曝け出すことはない。 好き嫌いがあってもいい。 だけど、嘘だけは吐かぬように。 真のこころをしたためる。

ただ、たくさんのものを集めてみても、 心の底から満たされることはないでしょう。 けれどたった一つでも、 ていねいに愛せるものがあれば。 それで十分なのです。

色即是空。 その虚しさに飲み込まれないで。 空即是色。 忘れないで。 世界はまた、満たされる。

急ぐときこそ丁寧に。 焦るときこそ慎重に。 こころの水盆、 返さぬように。 こぼさぬように。

六月の庭の片隅で咲く白い十字架は、 命の太鼓を打ち鳴らす季節の生前葬のよう。 それらを見送る涙雨の後、 空へと続く七色の橋が架かったら。 世界に太鼓の音が爆発する。

色々に忙しい毎日でも 隙間の5分に一編の詩を読むことや、 数ページ画集をめくることも、 小さく言葉をしたためることもできる。 したいことの何もかもはできないけれど、 ほんとうに何もかもできないわけじゃないんだ。

困難を乗り越えた力は、 自分を信じる力になる。 「乗り越えてきた自分」を強みに、 今度も行くのだ。 向こう側へ。

「ほんとう」か「うそ」かなんて、 はっきりと見極められないものだから、 「見せかけだけのやさしさ」を厭う理由はありません。 見せかけだけでも取り繕ってくれるなら、 わたしにはそれだけでも十分です。

認めたくないあやまちは、 なめらかな思考の流れを遮る岩。 気が付いた時に認めて片付けちゃいましょう。 一つの岩が二つ目三つ目の岩を呼び寄せ、 流れを狂わせ、何もかもを御破算にしてしまう前に。